慶応・東京医科歯科大学のプレスリリースより
スミヨシです。
平日休みを謳歌していたところ、NHKの報道で、
まだpre-printです多分。
日本の15施設 double-blind, placebo-controlled randomised study
組み入れは
・20-80歳の院外心停止→ROSCの患者
・GCS<8 昇圧剤など使用をとわずsBP>80
・家族からの書面によるインフォームドコンセント
・ROSC からガス吸入開始までの時間が 6 時間未満
除外は
・もともとCerebral Performance Category(CPC)が3 or 4
・既知のtrearment limitations
・DNR
・外傷CPA
・FiO₂ 0.5でSpO₂ <94%
体温は32-36℃を目標に管理
メインアウトカムは90日後の神経学的転帰改善の割合(CPC1or2の割合)
結果
神経学的予後
90日後のCPC1or2の割合は
H₂投与群 vs 対照群:56% vs 39% (95%CI 0.46–1.13;P=0.15)
mRSでも比較されている。
こちらは中央値 H₂投与群 vs 対照群:1 vs 5 (p=0.01)
90日生存率
H₂投与群 vs 対照群:85% vs 61% (95%CI 0.17–0.91;P=0.02)
まとめ
メインアウトカムは有意差なし。
しかし、mRS 0の割合や、ハードアウトカムの改善があるかもしれない。
コロナ禍でn数が稼げなかったとのことで、さらに症例を増やす必要がありそう。
メインアウトカムを死亡率にしておけば。。
ハードアウトカムの改善は想定外だったのかもしれません。
mRS 0と1の差をCPCでは表せないので神経学的予後も水素群の方が改善しているようには見える。メインアウトカムの組み方が微妙だったのかも。
この分野得意では無いのであまり背景を把握できていないかもしれません。
お作法でmRSはメインアウトカムにしない、とかならすみません。
すごく気になったのは、バイスタンダーCPRされているのが水素群 74%、対照群 62%とかです。多くない?しかも水素群ちょっと有利?
感度分析はされており、これによる影響はなさそうでしたが、気にはなりました。
有害事象の増加がなかったとのことですし、CPA ROSC後には水素投与を頭の片隅に入れておいてもよいのかもしれません。
どういう設備が必要かはよくわかりませんが。。。。
ではまた。
結論:これをみて輸液に水素水入れたら怒られた。