スミヨシです。
以前、良く分からない軽度CRP上昇→帯状疱疹が判明、という症例が話題になりました。
で、そもそも帯状疱疹はCRPがあがるのか、と議論になりました。
自分の感覚ではウイルス感染だし、多少上がるんじゃね?と思いましたが、一応文献を調べてみました。
帯状疱疹と炎症反応
(J Med Virol. 2020;92:1253-9.)
イランの皮膚科を受診した帯状疱疹患者 n=43 vs コントロール群 n=47 での炎症反応の比較
帯状疱疹群の年齢は65.70 ± 9.72
胸部20例(46.5%)、腰部8例(18.6%)、頸部5例(11.6%)、仙骨3例(7%)
胸部と仙骨部の両方の皮膚にHZの発疹が見られたのは7例(16.3%)
免疫抑制患者は除外
帯状疱疹と抗酸化マーカー
Antioxidant and inflammatory biomarkers in herpes zoster
(J Med Virol.2022;94:3924-9. )
トルコの皮膚科を受診した帯状疱疹患者 n₌53 vs 対照群(HC群) n₌53
抗酸化マーカーの比較
帯状疱疹群の年齢は70.1 ± 8.0
胸部21例(39.6%)、三叉神経13例(24.5%)、腰部10例(18.9%)、仙骨5例(9.4%)、頸部4例(7.5%)
UA、TBIL、ALBを変動させる可能性のある痛風、DM、肝臓疾患、腎疾患、悪性疾患やステロイドuserなど免疫抑制剤を使用している患者など除外
CRPは帯状疱疹群が有意に高い。
・皮疹の重症度と各マーカー
帯状疱疹の重症度が上がるとがCRPは高くなる。
帯状疱疹後神経痛のある患者はそうでない患者にくらべてCRPは高い。
まとめ
帯状疱疹は少しCRP上がる、1桁前半くらい。
このことを臨床に使えるのかな。。
局所の帯状疱疹とわかっている患者にたまたま採血をしたらCRP 10だったって際には、あれ?なんかプラスアルファがあるんじゃね?程度でしょうか。
ではまた。
結論:「愛情」と検索するとサジェストに「疱疹」がでる。