スミヨシです。
先日、某カンファレンスで、結核患者に抗結核薬を使用した際に皮疹が出現した、という内容のものがありました。
正直結核の治療してて皮疹が出ないことのほうが無いんじゃないかと思うくらい皮疹はcommonです。
で、DLSTを行ったようですが、その際のStimulation Indexの結果をふまえ
「この数字の大小でアレルギーらしいかどうか決めていますか?10000を超えるとさすがにヤバいですか?」
といった質問がでました。
正直、さあ????ってな感じで、誰も何も答えは無かったです。
というわけで調べてみました。
DLSTは数字の大きさも重要?
DLSTとSI
DLST:drug-induced lymphocyte stimulation test
日本ではお馴染みですが、これはローカル言語っぽい。
海外では多分 LTT:lymphocyte transformation test
の方が文献ひっかかります。
リンパ球幼若化検査において培養を行う間に増殖する細胞が取り込むH3-チミジンを、薬剤添加・薬剤非添加での測定値を比較する
この数字をStimulation Index(以下SI)と呼ぶ。
というわけで数字というのはこのSIを指すと思います。
施設によって検査結果にSIまで表示するかどうかは様々でしょうか。
理屈としては、原因薬剤に感作されたT細胞が増殖する程度をみており、SIが大きければそれだけT細胞が反応している、ということでしょう。
ただし、
① それがアレルギー機序による反応かは不明
② IgE抗体を介するI型アレルギーには有用ではないかもしれない(普通Ⅳ型アレルギーに使う、ですかね)
③ SIが低ければアレルギーを除外するわけでは無い
という点が注意です。
↑がよくまとまっていた、もといGoogle検索で上位にでてきました。
このレビューによると、
感度は軽症-中等度で58-89%、重症なら25-75%
特異度は軽症-中等度で93-100%、重症なら63-100%
いろんな研究が入っているからゴールドスタンダードもよくわからんし、なんともいえませんね。。
SIに関して
・海外では比表記、日本では%表記のことが多いらしい
日本のSI 10000(%)は海外のSI 100に相当
・日本ではSI 180%以上、海外ではSI>2を陽性とみなすことが多い
drug-induced lymphocyte stimulation test (DLST) 「薬剤誘発性リンパ球刺激試験」の stimulation index (SI) に関しては、この資料を拝見して理解したのですが、医薬翻訳、医療関係者で御存知の方にお伺いしたい点がございます。 https://t.co/Rp1naDAfCV
— Hisashi1974 (@Hisashi1974) August 2, 2021
一応Xで探しましたが上記のものくらいしか見つかりませんでした。