2023/02/05

投稿日 2023/02/05

Waterhouse-Friderichsen Syndrome(敗血症+副腎出血)について

スミヨシです。




Waterhouse-Friderichsen Syndromeに最近思いを馳せることがありました。
正直、超重症疾患だし、よくわからないショック⇀剖検したらこれだった、のタイプが多くてCPCではまま見るけど実臨床では正直お目にかからない疾患だと思います。
自分、そもそも髄膜炎菌菌血症すらみたことないですので。。

主にStatPearlsを参照


Waterhouse-Friderichsen Syndrome

一般的には重度の細菌感染⇀両側副腎出血が起こり、DIC、ショックなど起こす病態
もともとはNeisseria meningitidisで起こると考えられていたが、肺炎球菌や黄色ブドウ球菌、緑膿菌など割と多くの起因菌での報告がある。
確定診断が明確にあるわけではなく、副腎出血は片側でもよいのかもしれません。

疫学は不明。
かなり古いデータですが、1978年のドイツからの報告では2000例の剖検のうち、22件で両側副腎出血であった。
(Medicine (Baltimore).1978;57:211-21. )

もしかしたらこれらの中にWFSがいたかもしれません。

Mayo clinicの敗血症関連の両側副腎出血の症例、56例中52例が剖検で偶然見つけたもの、とこと。
(Mayo Clin Proc.2001;76:161-8. )

なかなか素の状態での診断は難しいのかもしれません。


症状

Sudden onsetな発熱、ショックなど
症状からの診断はムリゲーか。。
そもそも髄膜炎菌の菌血症で起こりやすいので紫斑とかDICも合併されるとわけがわかりませんね。。

副腎不全+敗血症性ショックを症状でどうのこうのいうのは難しいです。。

診断

重症敗血症患者の副腎不全(低Na、高K、低血糖)があれば疑う??

画像


右副腎の血腫と左副腎の高濃度の血腫が両側副腎出血を示唆している。



(日集中医誌 2013;20:51-5)
6か月男児のWFS うたがい
抗菌薬投与後に各種培養提出されており起因菌不明
両側副腎出血がある。

いずれも死亡症例。
画像を見つけてからどうこうできるものでもないのかもしれないです。

治療

特異的なものは無し
基本は敗血症性ショック+副腎不全(クリーゼ)の対応になるか

予後
50%が死亡


なかなかに絶望的な疾患だとは思います。
予防が大事ですね。。
日本には鎌状赤血球症は少ないですが、脾臓摘出などした人には是非予防を。

最近フロリダのバイセクシャルの方での髄膜炎菌アウトブレイクが問題になっています。(https://www.cdc.gov/meningococcal/outbreaks/FL2022-sp.html)
フロリダに行く人は自費でもワクチン接種がいいかもしれません。

ではまた。

結論:ショック+皮疹の紹介は毎回震えるからやめてほしい