内科をしていると、COPDの方で去痰薬を定期で飲んでいる方を見受けたりします。
実際、肺炎でも、去痰薬をルーチンで処方する先生も見受けられます。
普通に内科する分には、あまりここいらの違いを考えずに全例ムコダイン®でいい気もしていますけど、たまに、こだわりの強い先生もいらっしゃいますし、作用機序で使い分けをして患者に利益があるならその方がいいと思ってます。
作用の違い
カルボシステイン(ムコダイン®)
⇀分泌細胞正常化薬/気道粘液修復薬
アンブロキソール(ムコソルバン®)
⇀気道粘膜潤滑薬
なんのこっちゃという感じですが、ざっくり、ムコダインは粘液産生そのもの、喀痰量自体を減らす、ムコソルバンはサーファクタントを出して、喀痰を出しやすくする、でいいと思います。
カルボシステイン投与はCOPD急性増悪を減少させる
COPD患者に対してのカルボシステイン投与vsプラセボ
⇀急性増悪のリスク比 0.75
(Lancet. 2008;371(9629):2013-8.)
他の去痰薬との比較があるわけじゃありませんが、COPD患者への去痰薬はカルボシステインがいいかと思います。
COPD急性増悪予防や、サラサラの痰で量を減らしたい人にはムコダイン®で、キレの悪い痰にはムコソルバン®がよさそうです。
で、覚え方ですが、昔後輩の先生に教えてもらった覚え方を今も使ってます。
ムコダイン⇀ダイがdieで痰自体が死ぬ⇀減る。
ムコソルバン⇀ソルが剃るで、痰が剃るからキレがよくなる。
みなさんもこれでどうぞ!!さよなラクトリンゲル!!
結論:くろい かぜが ないている・・・という言葉を昔自分の妄想でつくったバンドの歌詞に採用したことがある。