2022/10/11

投稿日 2022/10/11

NSAIDsの蕁麻疹には分類がある??(再掲)

※この記事は2020年10月17日に掲載したものです。






スミヨシです。


なんかツイッターみてたら、アスピリンによる蕁麻疹はアレルギーではない、みたいな記載をみました。

ほんとかな??


UpToDateという、医師向けの教科書いらずの素晴らしいサイトがあります。

なんでも載ってます。

Google様とUpToDate様に聞くだけで医者やっていけるかもしれないレベルです。


彼らにアスピリンによる蕁麻疹のことを聞いてみました。

そしたら、一応独立項目ありました。。

NSAIDs (including aspirin): Allergic and pseudoallergic reactions

Pseudo-Allergic Reactions

⇀COX-1阻害

Allergic Reactions (Presumed IgE-mediated)

⇀IgEを介するアレルギー反応

(Ann Allergy Asthma Immunol2001 Sep;87(3):177-80.)


とまあ、ざっくりいうと、いわゆる普通のⅠ型アレルギーと、COX-1阻害をすることで起きる不思議な力による機序とがあるんですね。

ぱっと見た感じでは、両方ともひどい場合にはアナフィラキシーを起こすみたいです。

細かい分類とか、診断のためのチャレンジテストとか書いてました.

ただこの分類は臨床マネージメント変えない気がしてそっと目を瞑りました。。。


一応、Pseudo-Allergic Reactionsの機序であれば、セレコキシブみたいな選択的COX-2阻害薬は使用可能、ということかもしれません。

抗菌薬のペニシリンアレルギーといわれている人は、実は多くはペニシリンアレルギーでない、というのと似たような切り口に似ている?

ただ、今後一生ペニシリン製剤が使えない、という不利益は、積極的に介入したいですが、今後一生NSAIDsが使えない、という不利益は、ある程度許容される気もしています。年齢にもよりますが。。


とりあえず、最初の命題にもどると、アレルギー以外の病態もあるけど、アレルギーではない、といってしまうのは難しいし、あんまりそう言ったからって臨床には役立たないんじゃないかなあと思いました。



なんか少し時間とられた割に、あまり大した知識にはなりませんでした。

アレルギー専門医とかだと必要な知識なのかもしれませんが。。


でもまあ、医学ってこういう勉強の積み重ねなので。医学に、無駄な知識など一つもないので。いいこといった。


ではまた。



結論:私はエビアレルギーなのにカニはOKというのも無駄な知識ではないです。