すっかり内科ガチ勢に入れてもらおうと必死に路線変更している当ブログですが、ほんとはコロナ禍でなければ、グルメブログにしたかったのです。
内容がごちゃごちゃするし、グルメブログとコロナ禍の相性の悪さったら。。
そういうわけで、最近グルメのことはあまり言わないようにしてましたが、今日ばかりは医学に何も関係のない、あるカレー屋の話をします。
今月、私の心の拠り所である、ある店が閉店いたしました。
神戸市三宮、ショナ・ルパというお店です。
私がショナ・ルパを知ったのは大学生の頃です。
徳島県鳴門市のものすごい辺鄙なところに、イートアップ、というカレー屋さんがありました。
このカレー屋さん、後にカフェ デ エピスという日本で最も美味しいカレーを食べさせてくれるお店になるのですが、まあ、もう衝撃でした。
衝撃すぎて、僕がグルメブログを始めるほどでした。
今思うと学生のグルメブログとか外食してなさすぎて成立してませんが。。
そこの店長が、脱サラしてカレー屋を開くに至った経緯が、神戸でカレーを食べて、その味に脱帽、カレー屋を開こう、と思ったと。
そんなことあるのか?
しかし、店長ほどのカレーフリークがそこまで言うなら、本物なんだろうな、と、そう思ってました。
で、ある日、友達と一緒にその店に行くことにしました。
徳島県民からすると、神戸はもはや徳島県なので、ひとっとびです。
お分かりの通り、その店こそが、ショナ・ルパなのです。
店長がカレー屋を開くことになったのも、僕がグルメブログをすることになったのも、このショナ・ルパがきっかけだったのです。
ゴリッゴリのインドカレーです。
皆さんご存知か知りませんが、日本のインドカレーって殆どがネパール人がやってるお店なんすよね。
これマジです。
ただ、このショナ・ルパはインド人の一流シェフがもてなす、インド料理ガチ勢としてのカレーが楽しめるお店なのです。
当然、おいしい。
しかしですね。僕も友達も気づいてしまった。
あれ、このカレーより、カフェデエピスのカレーの方が美味しい?
そう、店長は気づいていません。
とうに店長のカレーは、目標としているショナ・ルパのカレーを越えていたのです。
後日、カフェデエピスに行き、ショナ・ルパに行った事を報告しました。
店長も奥さんも大喜びで、
「あの店にはかないません」
と、嬉しそうにおっしゃっていました。
僕も友達も、店長のカレーの方が美味しかった、とは言えませんでした。
まあ、今となっては、ショナ・ルパはナンでカレーを食べさせるのに対し、カフェデエピスはあくまでカレーライス、ライスと織りなす香りと温度の静と動を楽しませるものなので、ジャンルが違うのですが。
当時かけだしのカレーフリークであった僕にはまだそこまで分かりませんでした。
それでも、私の中では日本で一番おいしいカレーを作る店長が、かなわない、と言っているお店なので、ある種リスペクトも込めて、この店を皆に紹介していました。
ですが、この10月20日、ショナ・ルパは閉店となりました。
自分のお気に入りの店が、惜しまれつつなくなっていく、という経験はいくらかあり、寂しいものです。
カレーフリークとして、名店が去る悲しさもありますが、この店の意志は徳島県で静かに燃え滾っている、とお伝えしたいところです。
お疲れさまでした。
なんとなくアンニュイな気持ちになりつつ、早く徳島にかえって、カレーを食べたいな、なんて思ったのでした。
ではまた。
結論:カレーフリークという言葉をこの業界でやたら聞くけど、未だに意味は分かっていない。