スミヨシです。
カンファで話題になったので。みなさんはどうしますか?
※症例は実際の症例を参考にデータや背景変更してます。
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90歳女性
尿バルーン留置の寝たきりの方
発熱で受診。
尿バルーンは閉塞しており、抜去、導尿を行った。
カフェオレと綾鷹抹茶ラテを足して2で割ったような外見の尿を確認。
臨床的にはCAUTIで抗菌薬開始。
培養は以下の通りであった。
尿培養:
GNR+GPCなど 菌多数
・E.coli 10⁷
・同定できないGNR(おそらく嫌気性菌)
血液培養:
E.coli 2/2
Bacteroides fragilis 1/2
Peptostreptococcus 1/2
対応は?
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参考:カフェオレと綾鷹オレ
臨床的に尿路感染でよいと思いますが、尿培養から嫌気性菌が検出されております。
通常、尿培養は嫌気培養しないので、こういうパターンで検査が返ってくることがおおいですよね。
今回は幸い血培が陽性で、そこから嫌気性菌が検出されております。
もちろん、診断が違う、腹腔内膿瘍など検索、でよいかもしれません。
ですが、尿培養からの嫌気性菌は、腸や子宮と、膀胱(膀胱瘻)との交通を疑います。
で、これの文献探してますが、見つからないんですよね。耳学問ではありますが、それなりに有名だと思うんですけど。
ひとまず提示症例は、子宮膀胱瘻でした。
ショックバイタルにならなかったり腹部症状が出なかったりするので、結局は画像をとらないとわからないと思います。
文献みつかったらすぐに更新しておきます。
ではまた。
結論:医学は結局耳学問が最強
【私見】男性の尿路感染って全例直腸診必要?
というわけで以下私見です。 ・下部尿路障害のある男性の尿路感染 ・骨盤、肛門周囲など疼痛のある男性の尿路感染 ・結石や泌尿器科的疾患の無い、ADL自立の男性の尿路感染