2021/11/03

投稿日 2021/11/03

塩酸リトドリンによる高アミラーゼ血症

スミヨシです。

医局で産婦人科の先生がお話ししているのを盗み聞きしていたときの事です。

「切迫早産の人がアミラーゼ高値になったの見たことあって。。。」

何それ?

で、よくよく盗み聞いていると、塩酸リトドリン使用患者、とのこと。
興味深いので調べてみました。


塩酸リトドリンによる高アミラーゼ血症


そもそも塩酸リトドリンって、内科じゃ使うことないんですよね。。

β2刺激⇀子宮収縮抑制⇀切迫早産くいとめる!

でよいんですかね?

で、そのβ受容体が唾液腺にもあって、その結果、
唾液腺腫脹⇀高アミラーゼ血症になるようです。

β1が多そうな雰囲気ですが。。
生理学の教科書は何一つ持っていないので。。
わかりません。。


この論文でよくまとめてくださってます。


(日本耳鼻咽喉科学会会報.2014;117:928-31)

リトドリン投与患者で、4%に唾液腺腫脹、その全員がアミラーゼ上昇したが、14日以内に改善した、とのこと。
(Br Med J 1992 ; 304 : 1668.)

あんまり知らないですが実はメジャーなんですかね?
添付文書にはしっかり載っていました。




















他のβ刺激薬による唾液腺腫脹は?


調べてもあまり出なかったです。
いや、探し切れていないかもです。
全然ヒットしない。。
上記論文では、イソプロテレノールでの唾液腺腫脹が書いてありましたが詳細不明です。
あんまり成人だと使わないし。。

β1刺激しそうなドブタミンでも調べてみましたがヒットせず。
各吸入薬もの添付文書でも高アミラーゼ血症の記載はありませんでした。

というわけで、吸入薬使っている患者の血清アミラーゼ高値や唾液腺腫脹があればケースレポートかけるかもしれません!!!


見付けたら追記しておきます。
ではまた。



結論:リトドリンと、ポケモンのトリトドンがアナグラムなようで違う、ということに気づいているのは世界で私だけ