スミヨシです。
外来カンファで話題になった症例があったので紹介します。
※症例は実際の症例を参考にデータや背景変更してます。
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フレーズだけならどこかで見ることがあるかもしれませんが、意外と一般内科では見ないなあ、という症例です。
鑑別にあがったのは、胆嚢摘出後症候群です。
胆嚢摘出後症候群
(Oddi括約筋機能不全:sphincter of Oddi dysfunction)
胆嚢摘出後に器質的疾患がないが、胆石症様症状を来す疾患
胆嚢摘出後症候群(以下PCS)は、Oddi括約筋機能不全(以下SOD)の一つなので、まずはそれを学ぶ必要があるかもしれません。
ただ、正直あまりにもつまらないので、適宜飛ばしてください
分類
早期PCS:術後に起こるもの
後期PCS:術後数か月から数年で起こるもの
早期のものは胆嚢・胆管損傷、胆嚢管の遺残、総胆管結石などが原因
後期のものは、Oddi括約筋や総胆管の炎症性瘢痕狭窄、再発性結石、胆道運動障害など
(Br J Radiol.2010;83(988):351-61. )
胆管外の原因は(狭義の意味では鑑別疾患)、過敏性腸症候群、膵炎、膵臓腫瘍、肝炎、消化性潰瘍疾患、腸間膜虚血、憩室炎、または食道疾患などと、肋間神経炎、wound neuroma、冠動脈疾患、心身症などの腸外の原因とがある。
症状
SODのRomeⅣ基準を参考
まずは胆道痛かどうかを考える
そのうえで胆道SODの基準をみたすか考慮
(Gastroenterology. 2016;S0016-5085(16)00224-9. )
胆道痛:以下の基準をすべて満たす
・みぞおちor右上腹部痛
・30分以上続く
・さまざまな間隔で発生する再発症状(毎日ではない)
・痛みが増していく
・日常の妨げ、救急受診につながるほどひどい
・症状と排便とはあまり関係がない
・姿勢の変化やPPIで症状が大幅に(<20%)軽減されない
補助項目
・吐き気と嘔吐に伴う痛み
・背中および/または右肩甲骨下領域に広がる痛み
・患者を睡眠から目覚めさせる痛み
胆道SOD
・胆道痛の基準が満たされている
・胆管結石または他の構造異常の欠如
・肝酵素の上昇または胆管の拡張、ただし両方ではない
補助項目
・通常のアミラーゼ/リパーゼ
・オッディ括約筋内圧異常
・肝胆道系シンチグラフィー異常
治療
CCBもしくはウルソが考慮されるが確立されたものは無し
(Br J Clin Pharmacol.1992;33(5):477-85.)
(Gastrointest Endosc.2008;68(1):69-74.)
内視鏡的乳頭括約筋切開術(EST)も有効かも
(Gut. 2000;46(1):98-102. )
実際に対応するときには、まずは総胆管結石などないか確認、採血も行う
MRCPを行うか、胃カメラを行うか検討しつつ、状況によってはウルソ投与、でしょうか。
現場ではそこまでせずかもしれません。
症状によるかもしれませんね。
ではまた。
結論:ブラック・ジャックの純華飯店の話は、ヒューマニズムが大いにあって好きだが、実際にやると訴訟される
専門医いらねーと思ってるけどさ。
ブラック・ジャックて医師免許もってないけど、手術うまいじゃないですか。 あれと同じで、内科専門医も感染症専門医もとってないのに、知識すげえ、みたいな。 いうなればホワイト・ジャックですよね。 そう。わたしはホワイト・ジャックになりたかった。