- スミヨシです。
さて、いったいこの記事が出るころにコロナはどうなっているでしょうか。。
南半球のオーストラリアでは、コロナに加え5-7月にインフルエンザが流行していました。
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新型コロナワクチンとインフルエンザワクチン 今シーズンは両方接種して流行に備えよう
去年も同じこといってましたが今年こそインフルがはやるかもしれません。
かつては冬の救急外来の熱はまずはインフル検査して、陽性ならタミフルだして、そうじゃなければどうするか考える、みたいな時代もあったと思います(私の職場だけ?)。
なんでもタミフル、本当はよくないんですが、タミフルを出さない診療ってなかなか浸透してなかったように思います。
ところが今はコロナで、高リスクでない人は対症療法で帰すというムーブに皆さん慣れてきたのではないかと思います。
若手はしばらくインフルをみてないですし、「インフルは全員タミフル」からの脱却ができるなら今でしょう!
実は先日インフルエンザを見かけて、研修医についてもらいました。
まるでマラリアを担当しているかのごとく新鮮なリアクションばかりしてくれてました。
もう既に今の5年目以内の医師はインフルエンザ全然見たことない、なんて環境になってしまっているでしょう。
改めてインフルエンザをまとめました。
インフルエンザについて
症状
・咳・鼻水・咽頭痛(特に咳)
・38℃以上の発熱
・全身症状(関節痛・筋肉痛・倦怠感)
特に咳など上気道症状の無い発熱患者は別診断を考慮する。
(PLoS One.2018;13e0197163.)
検査
抗原検査が主
感度 62.3% 特異度 92.8%
(Ann InternMed.2012 ;156:500-11)
発症後 12-48hが感度が高い
(感染症学雑誌.2004;78:846-52)
とはいえ、実際のセッティングではコロナがいるんですよね。。
コロナ+インフルの抗原で同時に検査、どっちかひっかかればそれに応じた対応、になるのでしょうか。
上気道症状有る無しを考慮せずに検査、にある程度慣れなければいけないのかもしれません。
インフルエンザ濾胞
ID CONFERENCE 2012/1/23 忽那先生 記事より
インフルエンザの際にイクラのような濾胞ができる。
感度 95.46% 特異度 98.42%
(General Medicine.2011;12:51-60)
抗原よりいいじゃん、ともてはやされるのですが、スペシャリストが診断したうえでのこの感度特異度だとは思います。
おまけに、他のウイルス感染でもでることもあり、Covid-19とのツインデミックの環境ではあまり使えないかもしれませんね。
ロストテクノロジーになりそう。
治療
軽症:対症療法 or/and オセルタミビル(タミフル®)
重症:ペラミビル(ラピアクタ®) or/and オセルタミビル(タミフル®)
他の薬剤はこの際になかったことにしましょう。そうしましょう。
抗ウイルス薬を使用した方がいい患者
いろいろと基準はあります。
(Clin Infect Dis.2019;68(6):e1-e47)
私見ですが成人の治療に関しては、コロナ禍においては、Covid-19に抗ウイルス薬を投与する基準と同じでいいんじゃないかと思っています。
その方が混乱もないですし。
オセルタミビル(タミフル®)
内服:経口 1回75mg 1日2回 5日間
・有症状時間を16.8時間へらす
(Cochrane Database Syst Rev .2014;(4):CD008965.)