※2021年8月の記事です。
スミヨシです。
先日のPCLSが隠岐病院さんの発表で、
COPD急性増悪の方がいったんよくなったんだけれど、喘鳴が強くなってきた、
という内容でした。
肺塞栓かなーとかおもってたけど、結論はベネトリン®をやめると改善。
塩化ベンザルコニウムによる気管支狭窄の疑い、とのことでした。
大変勉強になりました。うれしくなって自分でも調べてみました。
塩化ベンザルコニウムの気管支狭窄
塩化ベンザルコニウム自体は消毒液に使用されており、通常内服などをすることはない。
ベネトリン®はネブライザーを用いて吸入する。
ベネトリン®は瓶に入っている液体の薬剤で、長期保存のため防腐剤として、塩化ベンザルコニウムが含まれる。
塩化ベンザルコニウムの気管支狭窄がケースレポートがいくつかある。
(Lancet.1986;22; 2(8517): 1227)
(J Korean Med Sci. 2004; 19(2): 289-90)
機序はよくわかっていなさそう。
アナフィラキシーか?
塩化ベンザルコニウムの含まれる薬剤
塩化ベンザルコニウムは、上記のベネトリンの他、点眼液やグリセリン浣腸にも用いられる。
吸入薬ではスピリーバ、スピオルト、メプチンの瓶の方には入っている。
⇀サルタノール®吸入や、メプチンキット使用なら回避できるか。
PCLSのコメント欄にはそれ回避でメプチンにしてます、みたいなのもあってすごいな、と思いました。
COPDの人が酸素化悪くなっているのに、吸入薬やめる、というアクションは結構勇気が必要ですが、知っていればいつか役立つかもしれないですね。
ではまた。
結論:隠岐諸島が島根か鳥取か答えられる人間は0%