スミヨシです。
低Na血症が症候性なのか、無症候性なのかはなんとも言えないときがよくあります。
ただ、たとえば、Na125の人がいて、低Naによる意識障害、というプレゼンを受けるとなんとなく、違和感があります。
感覚的には120を切らずに意識障害、って結構少ないかなあ、なんて。
似たような話がこの前ありました。
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あるあるですよね。
なんなら、外傷性くも膜下出血はすることないけど、低Naあるから、内科で入院お願いします!みたいな。
まあ、そこは誰が見てもよいのですが、この人の低Naは治療をどれくらいすべきでしょう?
そして本当に無症候性なのでしょうか?
慢性低Na血症は軽度でも転倒のリスク
(Am J Med.2006;119(1):71.e1-8.)
慢性低Na群(平均Na126±5) vs 対照群の比較
転倒の有病率
21.3% vs 5.3%
歩行テストによるふらつき
1336±320mm vs 1047±172
刺激テストによる反応速度
673±182msec vs 615±184msec
というわけで、一見無症候の低Na血症も、実は症候性かもしれない、という話でした。
表題の患者は、サイアザイド中止にしたらNa改善しました。
症候性かはわかりませんが、今後の転倒が減れば、と思います。
土地柄なのか、浮腫に対するサイアザイドがちらほらいるんですよね。
なぜフロセミドではなくサイアザイド?
いや、それ以前に浮腫に利尿薬を簡単に使うな、という話かもですが。
ではまた。
結論:調べてないけど、多分アトリウム、カトリウムからラトリウム、ワトリウムまですべてあると思う。
【症例】32歳女性 頻回腹痛と意識障害と低Na
32歳女性 10年来の腹痛をもつ患者が、NRS 10の腹痛で来院。