スミヨシです。
いそうでいない、昔対応したことあるけど珍しいと知らずに診ていた疾患があります。
タイトルの化膿性筋炎です。
最近も診る機会があり調べてみました。
化膿性筋炎
(NEJM.2000;342:1614-5)
気候が発症頻度に関連しており、古典的には熱帯性(tropical)
ただ、非熱帯性(temperate)のものも様々な要因で増加しているらしい
トロピカルとかいう分類なかなかお目にかからないですね。。
リスクファクター
骨格筋は細菌に対して抵抗性であり、敗血症での筋膿瘍形成は稀である。
なんらかの素因がある患者が多い
外傷関連が多い
他はHIV、臓器移植などの免疫抑制
栄養失調
IV drug user(上記のCTはまさにIV drug userの症例のようです。)
UpToDate®によると化膿性筋炎の25-50%が外傷関連
微生物
S. aureusが最多
tropicalの90%およびtemperateの75%
血液培養は10-35%で陽性とのこと
治療
一般的な膿瘍と同じく、可能であればドレナージ+抗菌薬
S. aureusや溶連菌を意識してCEZ±CLDMとか、場合によってはVCMでしょうか。
実際には外傷後の疼痛発熱があると血腫として対応になって治療が遅れるかもしれませんし、内科が対応しないことも多いと思います。
外科からのコンサルとして対応する日をスタンバイしています。
ではまた。
結論:トロピカルとトロフィーには何か似通った語源的由来があると俺はにらんでいる。