2022/09/07

投稿日 2022/09/07

Listeria monocytogenes感染はアスペルギルス抗原偽陽性の原因になる

スミヨシです。

なんやかんやあってリステリアに思いを馳せていることがあったんですが、その時に見つけました。


Cross-recognition of aspergillus galactomannan caused by Listeria monocytogenes infection


アスペルギルス抗原 偽陽性といえば、タゾバクタム・ピペラシリン(TAZ/PIPC)やオーグメンチン(AMPC/CVA)なんかが有名です。


内容的には、61歳 白血病患者がListeria monocytogenes菌血症を起こしたがその際のアスペル抗原が陽性だったというもの。

TAZ/PIPC投与歴がありますが数日前にoffになったうえでの抗原陽性。




Listeriaの治療とともに抗原も陰性化。
ただ、肺浸潤影があり、アムホテリシンが投与されています。
ほんとに偽陽性でいいのか微妙ですが、臨床所見と経過からはListeriaとアスペルギルスの共感染は考えにくい、という結論になっています。

本患者のListeria株を遠心した上清液でも抗原陽性になったようです。

役に立つ場面があるかはわかりませんがトリビア的に知っておくといいことがあるかもしれませんね。

ではまた。

結論:Listeria monocytogenesの中にいる動物は?と聞かれるとほとんどの人がリスと答えるが、実はサイもいる。