2022/06/11

投稿日 2022/06/11

【症例】主訴「腸から腸が出てきた」(再掲)

※この記事は2020/9/28に公開したものです


スミヨシです。


さて、皆さんのまわりに感染症医を名乗る奴はいますか?

もしくは感染症医を目指しているような人間はいますか?


絶対にそんなやつらと仲良くしてはいけません。

感染症科なんか目指すやつ、絶対おかしいやつです。

私はやはり心まで感染症という学問にのめりこんではいけないと強く誓いました。

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タイトルみたいなことをおっしゃる方が外来にいらしました。

曰く、腸から腸が出たと。

下痢があって、見てみると腸がでてきたとのこと。

いやいや、そんな馬鹿なと。


しかし親切にもその方はその腸をもってきてくれました。

見たくない人は見ないでください。別にフリじゃないです。

※グロ注意!!








そうですね。日本海裂頭条虫、通常サナダムシですね。

マスやサケなどを介して人体に侵入します。

最悪です。私は虫や爬虫類、それに準じる生物はすべて不可能です。

すべてが不可能なのです。

まあでも私もプロですし、5回嘔吐しましたがプラミール筋注でなんとか踏ん張りました。

しかし、私が唖然としたのはここからです。


私を取り巻く人間たちが、意気揚々としはじめました。

なんかうれしそうです。いやいや、うそだろ。虫だぜ?


で、まあ駆虫といって、薬飲んで、下剤のんでもらって一気に便出してもらうんですよね。そしたら虫もでていくという寸法です。


そしたらね、指導医が、サナダムシの長さはかろうとかいいだして。

どうやってやりまんのん??便でっせ??


そしたら四角いかご渡されて。砂金の要領だと。


砂金?これ??


砂金
どういうことですのん?

いや、便をきれいにながして、虫だけ残す。
まるでサナダムシが砂金の要領で残る。

は?
うそだろ?

ははーん。感染症ジョークでっしゃろ?
おもろいでんな!!!
しかし、なんかもうこいつ、目がキラキラして、段取り組み始めてます。
ああマジかよ。
ほかの上級医みても、どれくらいの長さかねえ?みたいな。
いやいや、止めてよ。その謎解き明かしたいか??
何のためにそんなことを??
でもなんかみんなウキウキしながら準備してます。

ああこいつらあれだ。
多分脳みそにサナダムシ飼ってるわ。
食われてる。
あたまスッカスカよ。
しかし多勢は少勢をつぶします。
スカスカおつむ軍団は止まりません。
私は地獄のゴールドラッシュに連れていかれました。。
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真っ白な顔で歩く私に看護師さんや、感染症の医者たちが、

先生めずらしいねえ、感染症好きなのに虫きらいなのー?

みたいな感じで言ってきます。
みな不思議そうな顔で僕をみます。


いやいや、私がめざす感染症医はですね。
下の写真みたいにパリッパリの白衣きて、
パソコン、かたかたかたかたってやって、

「私はCefotiamを使おうかな。

みたいなことを言うスマート&オシャDrでいきたいんすよ。
感染症は目に見えない菌と戦っているのがいいのであって、目に見える瞬間、もう無力なんすよこっちは。

図1 パリッパリの白衣を着た医者



虫とかまず好きになる意味わからないですからね。
僕、人生で認めたことのある虫は一匹もいませんし、虫に感謝したこともありません。
いやなんなら虫っていなくなってもいいんじゃないですかね。


私はこんな虫どもをすべて駆逐する感染症医になります。
間違っても寄生虫などを愛するような感染症医だけにはなりません。

そして感染症科の医者みたいなもんは、虫好きなんだろみたいな偏見もこの世から駆逐したいと思います。
私の戦いは始まったばかりです!


さらバイバイ!!!



結論:お前らは寿司にいったら玉子だけ食ってろ