スミヨシです。
この前、黒色肝が話題にあがりました。
なんか聞いたこともありそうなフレーズですが、ぜんっぜんなんにも鑑別挙がんねえなあ、って感じでした。
帰り道に、Googleで「黒色肝」と検索してみました。
Google優秀すぎ!!!!!
1000億年ぶりに聞いた疾患ですね。。
と思ったら前さらっと触りましたね。。
【症例】入院のときだけ、ビリルビン上昇している40歳女性
入院のときには、それなりにぐったりしていて、食事もとれない、ということがわかりました。 もしかしてこの疾患ではないかと思っています。
Dubin-Johnson症候群
(StatPearls Dubin Johnson Syndrome review 参照)
(Best Pract Res Clin Gastroenterol. 2010;24(5):555-71.)
抱合型の慢性高ビリルビン血症をきたす。
常染色体劣性遺伝をとる遺伝疾患。
基本的には無症候だが、肝脾腫をきたしたり、黄疸をきたしたり。
診断のゴールドスタンダードがあるわけではなさそう?
肝機能の他の異常がなく、尿中コプロポルフィリンⅠ分画上昇がある。
肝生検はメラニン様色素沈着があり、診断の一助になるかもしれないが診断のために推奨される検査ではない。
遺伝子検査もあるが、臨床的意義は乏しいかも。
治療もなし。
Dubin-Johnson症候群の黒色肝
(MEDBULLETS Dubin-Johnson / Rotor Syndromeより転載)
ABCC2遺伝子変異よるMRP2の欠損⇀抱合ビリルビンの胆管への輸送がうまくいかない⇀血中ビリルビン上昇というのがそもそもの病態です。
なんかその関連でエピネフリン代謝物が排泄できなくてどうのこうのみたいな感じだと思いますが、あんまり読んでてもわからないので諦めました!
さすがに有料の論文を買う気にもなれませんでした!!
不思議な力で黒くなります!!
ではまた!!
結論:別に黒色肝だからDubin-Johnson症候群というわけですらない