2022/01/03

投稿日 2022/01/03

Covid-19入院患者に対するコルヒチンは死亡・挿管を減らさない

スミヨシです。


割とコルヒチン信者の私ですが、コルヒチンが万能薬ではないことも知っています。

Covid-19に対して一定の効果があるかもしれない、という研究もありましたが、今回紹介する内容は残念ながら、コルヒチンがあまり効果が無さそう、というものです。

Twitterでみつけました。



以前紹介したものは外来ベースでしたが、今回のセッティングは入院患者ですね。


Effect of Colchicine vs Usual Care Alone on Intubation and 28-Day Mortality in Patients Hospitalized With COVID-19




▼アルゼンチン 1279人でのRCT
Covid-19で入院したうえで低酸素やARDSの患者
SpO2は両群で平均だいたい88%
CKD、授乳中、妊婦など除外


▼コルヒチン投与群vs非投与群
コルヒチン投与群は
初回1.5mg⇀そのあと2時間以内に0.5mgを投与 
その後は1回0.5mg 1日2回14日間or退院まで
両群の91.6%がステロイドでの加療
24.2%が抗凝固療法をそれぞれ併用されている。

結果

コルヒチン投与群vs非投与群

28日目時点での挿管or死亡
25.0% vs 28.8%(HR, 0.83; 95% CI, 0.67-1.02; P = .08)

28日目時点での死亡
20.5% vs 22.2%(HR, 0.88; 95% CI, 0.70-1.12)

セカンダリーアウトカムもありましたが特に目立ったものはなく割愛します。


コルヒチンの出番も限定的、というかあまりなさそうですね。
いまはモノクローナル抗体もありますし、早めに投与、の役割もコルヒチンには求められませんしね。

ではまた。


結論:コルヒチンはイヌサフランからとれるらしいけど、イヌサフランをカレーに入れると死ぬらしい。こわい。