2022/04/11

投稿日 2022/04/11

左マーフィー徴候陽性(再掲)

スミヨシです。


研修医からコンサルトを受けました。


「Murphy徴候陽性っぽいけど左なんですよね。」

うそだろ!っとなり、診察にいきました。


Murphy徴候は、季肋部を圧迫した状態で息をすってもらうと、痛くて吸えない、というやつで、急性胆嚢炎を示唆します。

個人的には肝叩打痛の方が感度よさそうですし、患者に痛みをともなう身体所見なので、エコー使わないならあまりしませんが。


患者さんに了承をえてやってみると、痛くて吸えない、というよりも深いところに圧痛があるという印象でした。

この症例は腎膿瘍で、炎症が強いため、腹部の深いところに圧痛があった、というものでした。


単純にいえば胆嚢は右にあるので、左でMurphyやっても臨床的意義はないかなと思います。しかしまあ、研修医の行動は重要な気づきのことも多く、左腹部のMurphy徴候をみてみる、という発想はなかったので調べてみました。


もし万が一、左Murphy陽性の方がいたらどうでしょう。どんな疾患がありますかね?



例えばこんな疾患ならどうでしょう?


(astroenterology2019 Mar;156(4):879-80.)



内臓逆位症ならありですよね。まあ身体所見で気づけなくても画像でわかりますけどね。

あとは腹膜炎つよければ右も左も陽性になるかもしれませんが、そんな人はお腹硬くてMurphy徴候とかとれないでしょうしやめてあげてほしいですけど。


まあ、人生で役に立つことがあるかはわかりませんが、、

内臓逆位症って1年に1回見るか見ないかですし。。



ではまた!さよなランゲルハンス細胞!


結論:ブラック・ジャックの内臓逆位症のOpeの回はかっこいい