スミヨシです。
「ケトアシドーシス」と言われれば、思いつくのは糖尿病性ケトアシドーシスだと思います。
で、実際に研修医になって、救急を担当すると、学生のころには耳にしなかったアルコール性ケトアシドーシスを目の当たりにすることになります。
あとさらに、もう一つ、救急で見ることになるかもしれないもの。
それが飢餓性ケトアシドーシスです。
飢餓性ケトアシドーシス
Starvation Ketoacidosis略してSKA
まあ、概念を知っていなくても、飢餓でケトンたまって、ケトアシドーシス起こるってのは、当然かなとは思います。
あまり系統だったレビューやUpToDate®のページすらありませんでした。。
絶食による血中ケトンの上昇は2-4日くらいで起きる。
(NEJM.1979;301:163-4.)
もしかしたらAN(神経性食思不振症)とか肝硬変の方とかはグリコーゲン貯留がないのでもう少し早くおこるかもしれません。。
妊娠中や糖質制限ダイエットでも飢餓性ケトアシドーシスを来すことがある。
(Eur J Obstet Gynecol Reprod Biol 2013;167:1-7.)
(NEJM.2006;354:97-98.)
治療
定まったものはないが、ひとまずはケトーシスの補正≒栄養の補充
というわけでアルコール性ケトアシドーシスのときと同じような治療になると思います。
インスリン分泌は保たれているはず(むしろ低血糖合併も多い)と思いますので、ブドウ糖補充していればインスリンが分泌されて細胞内に取り込んでくれるはずです。
むしろリフィーディングが引き起こされるでしょうから、K、P、Mgの補充と、VitB1補充が重要ですね。
というわけで完全に私見ですけど、
・ブドウ糖補充
・VitB1補充
・K、P、Mg補充
・pHあまりに低ければメイロン投与
あたりがメインですかね。
土地柄によるのかもしれませんが、SKAの方は高齢者が多いと感じています。
まあ、病名を色々考えるよりは、よくわからない代謝性アシドーシスがあったら、尿中ケトンや血中ケトン測定をする、つまり、全身状態が悪い、で片付けずに代謝性アシドーシスの原因に思いを馳せるというのが必要かもしれません。
さいごに
尿ケトン陽性って自分は重要な所見と思っていますがそんなに気にしない人がいて、思うことがあり、まとめました。
いや、まとまってないですね。今回アカデミック要素がないですね。
日記の類です。或いは長文Twitterみたいなものです。
ブログの本質ってこういうことだと思います。
ではまた。
結論:今日の記事は酒に酔いながら腹が立って書きなぐった文章だが、自分が酔っても医学のブログ書いてることが気持ち悪すぎて吐いた。
【症例】85歳女性 血圧低下・痙攣・腸管虚血の無い乳酸アシドーシス
確か総合内科1年目の時の症例です。 血圧低下が無く、血圧低下・痙攣・腸管虚血の無い乳酸アシドーシスの鑑別、どれくらい浮かびますか?