2024/12/04
Lipodermatosclerosisについて
2024/11/10
血液培養から「らせん菌」が検出されたときのエンピリック治療
血液培養から検出されるらせん菌
血液培養から「らせん菌」が検出されたときのエンピリック治療
まとめ(私見!!)
2024/10/30
【症例】70歳男性 帯状疱疹後の痛みが悪くなった
スミヨシです。
生きてます!!!!
いろいろありましたが!!
自分は専門医をとらずに働いていたので、僕の論調を後付けするものはぶっちゃけ所属組織だったかもなあなんて思ってます。
もはやそれも無くなり、医療系らくがきブログと化しましたが、ほそぼそ続けたいと思います。
※症例は実際の症例を参考にデータや背景変更してます。
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70歳男性
X 左側腹部に皮疹、痛みが出現
X+1 帯状疱疹の診断。バラシクロビル開始
X+10 皮疹は改善。側腹部の痛みもほとんど改善していたが、左胸痛が出現し救急搬送
どうする?
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どうするもなにも、帯状疱疹じゃん、と思いつつ来てみると、皮疹のあった場所と疼痛部位は別でした。
まあ、そんな情報あろうがなかろうが初手心電図でしょうけど。
ああああ!!!!
というわけでSTEMIでした。
そこで、帯状疱疹ってSTEMIとなんか関係あるのかななんて思い調べてみました。
帯状疱疹と心血管イベント
調べてみるとそこそこ出てきました。
とりあえず長期的にはリスクが高い可能性があります。
NHS, NHSⅡ, HPFSのコホート参加者を用いた研究
⇀帯状疱疹後の冠動脈疾患発症リスク(multivariable‐adjusted hazard ratio)は、
帯状疱疹後1-4年 1.13 (1.01–1.27)
帯状疱疹後5~8年 1.16 (1.02–1.32)
帯状疱疹後9~12年 1.25 (1.07–1.46)
帯状疱疹後13年以上 1.00 (0.83–1.21)
(J Am Heart Assoc.2022 ;11:e027451. )
まあ、正直交絡因子がなかなかありそうですし、数字も渋いし、長期的リスクと断定するのは難しいかもしれません。
さがしてみると短期的なリスク評価もありました。
Increased Myocardial Infarction Risk Following Herpes Zoster Infection
(Open Forum Infect Dis. 2023;10:ofad137. )
退役軍人のデータを用いたコホート研究
帯状疱疹を発症した71,912 人と 対照群2,093,672人
⇀ 30 日以内の心筋梗塞が、
帯状疱疹コホートの 0.34% (n = 244)
対照コホートの 0.28% (n = 5782) に発生
(OR, 1.35 [95% CI, 1.18–1.54]; P <.0001)
なお、50歳以下ではリスクを高めなかったことと、50歳以上の群でShingrixはMI発症を減らしたこと (OR, 0.82 [95% CI, .74–.92]; P = .0003)は注目ですかね。
なぜ帯状疱疹でMIが増えるかの言及はありませんでした。
この研究を臨床に使うとすればむしろShingrixの効果でしょうか。
もちろんShingrixを打つ人は予防医療をしっかりしている人であった可能性はありますが、MIリスクを少し減らす可能性があるのは患者に説明しやすそうです。
そもそもMIの発症はすくないものの、帯状疱疹になると心筋梗塞リスクが35%あがる、Shingrixをうったら心筋梗塞が18%減らせる、という触れ込みで誘導できたらいいなあ、なんて思います。
まとめ
・帯状疱疹罹患後は短期的、長期的にもMIのリスクの可能性あり
ではまた。
結論:どこかで医学してます!!
2024/08/28
【症例】30歳女性 台風がくるから頭痛がしそう
スミヨシです。
台風は結局何曜日に来るのか問題が勃発しているさなかですね。
台風は低気圧で、内科外来をしていると低気圧になると体調が悪い、という人がたまにいます。
※症例は実際の症例を参考にデータや背景変更してます。
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30歳女性
台風が近づいており、頭痛がしそうな感じがする
数日前からなんとなく顔の圧迫感があり、それが増強している
昔からこういった症状がある。
市販の「低気圧の薬」を飲んだがあまりよくならず、処方希望
どうする?
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まず、みなさんは「低気圧の薬」ときいて何かパッと思いつくものでしょうか。
低血圧はないですよ。低気圧です。
まさかアセタゾラミドとか?とか思いながらパッケージを見せてもらいました。
その名もテイラック!!!
どうやら五苓散のようです。(https://www.kobayashi.co.jp/corporate/news/2020/200325_01/)
そりゃまあ、効かないこともあるでしょう!
まあ、ロキソニン®をお渡しして帰ってもらおうかなあとも思ったのですが、自分は成人の頭痛でこれまで未検査の場合にはCTをとろうかなと考えておりますので撮像しました。
副鼻腔炎やないかーい!!
ですぐに外来フォローもできないだろうなあと思いながらAMPCとNSAIDsを処方しました。
低気圧による頭痛
ひとまず低気圧による頭痛について調べてみました。
なんかこの手のものって日本語のものはすごい出るんですが、確立された概念なんだろうか、と思ってたら以下がヒットしました。
Meteoropathy: a review on the current state of knowledge
(J Med Life. 2023 Jun;16(6):837-841.)
Meteoropathyとは気象病?とでも訳すのでしょうか。
とりあえず気象病は一次性と二次性があるということがわかりました。
あとはなんだか、うつ病に関連があるかも、血友病の出血がふえるかも、人工膝関節術後の患者は気候の変動で痛みがますかも、みたいなのは書いてましたが全体的にはなんかよくわからないけどNSIADsがいいかもみたいな内容でした。
ボストンの大学病院を頭痛で受診した7054人の患者を対象
病院受診前24時間の気温が5℃上昇するとERでの評価が必要な頭痛を生じるリスクが7.5%増加(OR1.075; 95% CI, 1.021–1.033; p = 0.006)
また、気圧は5mmhg上昇すると頭痛は減った(OR 0.939; 95% CI, 0.902-0.97; p = 0.002)
(≒低気圧だと頭痛の受診が減った)
ちなみに気圧が減ったら片頭痛以外の受診が増えたようです。
気圧に関連する頭痛がある、もしくは片頭痛以外で低気圧で増悪する頭痛の因子があるのかもしれません。
てか低気圧で片頭痛が増悪する気もするのだけどどうなんでしょうか。。
あと、副鼻腔炎は気圧と関係ない!!多くのweb pageは間違っている!というものを調べたものもありました。
(World J Otorhinolaryngol Head Neck Surg.2023;10:18-23. )
まとめ
・低気圧で頭痛の受診が増えるかもしれない
ではまた。
結論:最初から最後まで読んでも私が一体何を伝えたかったのはよくわからない。
2024/08/21
CRBSI(カテ感染)は複数菌感染のことが割とある
CRBSIにおける多菌種感染
まとめ
2024/08/11
食道の魚骨の確認はCTがXRに勝る
スミヨシです。
みただけで内視鏡の先生に対応をお願いしたわけですが。
正直消化管の異物の確認はCTでいいと思っていますが、もしかしてXRでもよいのかなあと思って調べてみました。
CTはXRにくらべて魚骨の確認に有用?
調べてみたら魚骨関係はアジアが多く報告しています。
Proposal for methods of diagnosis of fish bone foreign body in the Esophagus
(Laryngoscope.2015;125:2472-5. )
魚を食べた後の異物感を主訴に韓国の救急orクリニックに受診した286名
198名は口腔や咽頭に魚骨があった。
口腔や咽頭に異物がみえず、症状が持続する88名を対象にXR+CT
↓
66例が画像で魚骨を確認できた。
40例が通常の魚骨 22例がえら 4例が顎骨
CTは65/66例 (98.5%) で検出
XRは30/66例 (45.5%) で検出
先行研究ではXRの感度は23.5–54.8%でその範疇に入っている。
※存在したかは不明だがCTでもXRでも確認できなかったけどほんとは魚骨のある症例は分母から抜けているので真の意味での感度はこの研究では出せない。
ちなみに原文を読めなかったのですが、日本の研究で、水袋に魚骨をいれてXRとCTを撮像したらCTはよかった(?)というのがあって興味深いです。
※この論文はそもそもは32人の患者に内視鏡検査⇀実際に骨があった25例を対象。XRではこのうち14例で骨が観察できなかった、というもの。
(J Laryngol Otol.1998;112:360-4.)
まとめ
そういうわけで、まあ、こんなの研究にするまでもなくCTの感度がよさそうというのは分かったうえで、こういった研究があるのは心強いですね。
魚骨による食道異物には胸をはってCTを撮像しましょう。
症状やvitalでスクリーニングできるのかもしれませんが、消化管穿孔や膿瘍の合併例もあるのでそういった点でもCTがよいと思います。
あと私は全例内視鏡が必要と思っていますが、どういった症例で経過観察が可能かはよくわかりませんでした。
ではまた。
結論:フィッシュボーンDのDは意味不明
2024/08/09
E型肝炎について

E型肝炎
症状
検査
治療
予防
2024/07/31
家族が溶連菌咽頭炎を発症した無症状の妊婦は予防的治療すべき?
スミヨシです。
以前、知り合いの産婦人科医から連絡があって以下のようなことを相談されました。
※症例は実際の症例を参考にデータや背景変更してます。
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30歳女性
妊娠25週の妊婦
X-2 同居の子どもが発熱+咽頭痛 迅速検査からA群溶連菌咽頭炎の診断となり治療
X 定期受診の際に、自身も治療すべきか相談
本人は無症状
子どもも解熱している。
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これはもう困ったもんですよ。
言うまでもなく、妊婦のGAS感染は激烈な経過をたどるパターンがありますので、注意しなければならないです。
一方で今治療を行うとそれを防ぐことができるのかと言われるとなんとも。。
そういうわけで調べてみました。
家族が溶連菌感染した妊婦の対応
UpToDate®の「Pregnancy-related group A streptococcal infection」
それとPregnancy-Related Group A Streptococcal Infections: Temporal Relationships Between Bacterial Acquisition, Infection Onset, Clinical Findings, and Outcome
(Clin Infect Dis. 2013;57:870-6.)
を見てみました。
ですが、無症状での予防的治療に関しては載っていませんでした。
ただし上記の論文には、以下記載ありでした。
"Given the incidence of reported antecedent sore throat among women in our series (55.6% in the third trimester and 28.6% in both the 5–8 day and >8-day groups), pharyngeal screening for GAS may be warranted, particularly in those women whose family members include young children, especially those with active pharyngitis or upper respiratory illness."
→本研究で妊娠第3期の女性の55.6%、5-8日目および8日以上のグループではそれぞれ28.6%が、喉の痛みが生じたことをふまえると、特に、家族に若い子供がいる女性、特に現に咽頭炎や上気道感染症を患っている子供がいる場合には、GAS(A群β溶血性連鎖球菌)の咽頭スクリーニングが推奨されるかもしれない。
一方、これは妊婦では無いですが、別の論文では
"Asymptomatic carriage of GAS has been frequently noted among household contacts of patients with GAS pharyngitis. Up to one-third of households include individual(s) who will develop symptomatic GAS pharyngitis that warrants diagnostic testing and treatment. In studies examining the role of antibiotic prophylaxis of household contacts of patients with GASpharyngitis, penicillin prophylaxis has not been shown to reduce the incidence of subsequent GAS pharyngitis."
(Clin Infect Dis. 2012;55:1279-82. )
という記載がありました。
要するに予防投与を行っても発症率は変わらないようです。
少なくとも妊娠中or産褥婦の咽頭炎ないしは発熱に対して病歴次第で閾値低めに溶連菌のスクリーニングをしてもいいかもなと思いました。
無症状のうちに検査、予防治療を行うべき推奨はなさそうです。
妊婦の溶連菌検査は閾値を下げるべき?
国内における、妊婦に対するGASの検査閾値を低めにする意見として、母体安全への提言2019 Vol.10(PDF. 妊産婦死亡症例検討評価委員会 日本産婦人科医会 )では、
「Centorスコアに妊婦で1点をふやすべき」
という提言がなされています。
しかしそもそも咽頭痛がないorその前に激烈な経過になる症例があるのでそこをどうするかは難しいですね。
条件がゆるせば、咽頭炎が無い発熱の際にも溶連菌も選択肢かもしれません。
まあ、産褥婦ならさておき、妊婦をどこまで侵襲性GAS感染のリスクとするかというのもありますが、医療者も患者も症状に鋭敏になったほうがいいとは思っています。
まとめ
・妊婦において少なくとも無症状での検査・治療の利益は不明
・閾値を下げて検査を行うことは意識してよいかも。
ちなみのこの相談には、子どもの発症も少し前だし、本人は無症状なので、経過観察および咽頭痛や発熱があったら速やかに内科に受診する、という説明をしてみてはと提案しました。(実際にはとくに何もなく経過したようです)。
ではまた。
結論:GBSやGGSはジービーエスやジージーエスと読むのにGASはガスと読むのはちょっとデリカシーが無いんじゃないかと思う。
2024/07/18
【症例】70歳男性 細菌性眼内炎で失明後の幻視
シャルル・ボネ症候群
2024/07/15
S. dysgalactiae(G群溶連菌)はIEの典型的な菌から外すべき?
スミヨシです。
感染性心内膜炎(IE)は、持続菌血症から存在を疑うことがあるし、その菌血症の解除が重要です。
つまり、IEの診断、治療にフォローの血液培養がかかせません。
IEと確定している症例はあまり困らないのですが、問題はあまねくGPC菌血症に血液培養フォローが必要なのかという点です。
他院の先生から、
「たとえばG群溶連菌の蜂窩織炎まで血液培養フォローが必要なのか」
ということを聞かれたので調べてみました。
(というより師匠から教えてもらいました)
Duke-ISCVID2023
そもそもこの議論が生まれた背景に、Dukeのupdateがあります。
Duke-ISCVID 2023では、大基準の一つが、
・IEに矛盾しない菌が血液培養から2セット以上
となっています。
で、このIEに矛盾しない菌、以前はStreptococcus viridans, Streptococcus bovis HACEK staphylococcus aureus 市中のenterococcusだったんですね。
ところが今回からはS.pneumoniaeやS.pyogenesを除く全てのstreptococcus属、などが追加されました。
G群溶連菌の蜂窩織炎としても、2セット血液培養陽性で38℃以上の熱があればpossible IEということになります。
で、そういった症例がIEでないことを示すには、
・菌血症が速やかに消失すること
・心臓の画像検査でIEの画像所見がないこと
が必要になってしまいます。
Streptococcus dysgalactiae(G群溶連菌)はIEの典型的な菌から外すべき?
個人的にはフォーカスの分かっている、とくに蜂窩織炎がフォーカスの溶連菌に対して血液培養フォローをしたことはほとんどありません。たぶん。
感覚的にはStreptococcus dysgalactiaeのIE、特に蜂窩織炎からIEになるケースは相当珍しいと感じています。
で、過去の菌血症のレジストリをDuke-ISCVD2023の基準に再分類した研究を教えてもらいました。
Performance of the 2023 Duke-International Society of Cardiovascular Infectious Diseases Diagnostic Criteria for Infective Endocarditis in Relation to the Modified Duke Criteria and to Clinical Management-Reanalysis of Retrospective Bacteremia Cohorts
(Clinical Infectious Diseases 2024;78(4):956–63)
スウェーデンの4050の菌血症エピソード(Staphylococcus aureus, Staphylococcus lugdunensis, non–β-hemolytic streptococci, Streptococcus-like bacteria, Streptococcus dysgalactiae, Enterococcus faecalis, and HACEK)を、2000 年の修正Duke と Duke-ISCVID で比較
上図の通りで、修正DukeでRejectedに分類されたもののうち、475例がDuke-ISCVIDではPossibleに分類され、修正DukeでPossibleに分類されたもののうち、Duke-ISCVIDでは13例がDefiniteに分類された。
Duke-ISCVIDを用いるとPossibleがすごく増えちゃうわけですね。
とくにRejected→Possibleに影響しているのは、S.dysgalactiaeとE.faecalis
S.dysgalactiaeの症例の多くは蜂窩織炎+発熱であったとのこと。
また、S.dysgalactiaeのPossible IEで実際にIEとして治療された症例は0だった。(Supplementary Table 1)
さらにDuke-ISCVIDでS.dysgalactiaeがIEリスクと示された根拠になった論文は、デンマークのナショナルレジストリの中でIEの病名がついている人で、最低2週間入院していた人を対象にしているため、病名の誤分類の可能性があると。
(Circulation.2020 Aug 25;142:720-30.)
⇀著者たちはS.dysgalactiaeは「IEに矛盾しない菌」から外すべきでは、と主張。
直感的には受け入れやすい主張で、S.dysgalactiaeのPossible IEは増えるけど、だれもIEとして治療されていなかった、ということになります。
もちろん細かな症例フォローがなされているかは不明ですが。
まとめ
Streptococcus dysgalactiaeはDuke-ISCVIDで格上げになったものの、実臨床ではIEの深追い(ルーチンの血液培養陰性確認、心エコー)は不要かもしれない。
僕がもともとこの意見なので、バイアスありありの記事です。
ではまた。
結論:昔、dysgalactiaeはGが入っているからG群連鎖球菌っておぼえたけど、pyogenesにもagalactiaeにもGが入ってた。
2024/07/06
Candida属に対するmicafunginとcaspofunginのMICのギャップってなに?
Candida属に対するcaspofungin(CPFG)のブレークポイント
2024/06/11
急性リウマチ熱は診断できる気しない
急性リウマチ熱
症状・診断
治療
2024/06/07
メジコン®による「おくび」
2024/06/05
過換気症候群に検査は必要?

※2020/11/6 初回 2024/6/5 追記
久しぶりに過換気症候群に対する血液ガス検査を考える事があって、何か書こうとしたら昔の自分も同じこと書いてるのを見つけて再掲しました。
スミヨシです。
救急してると、たまに過換気症候群の方がいます。
過呼吸ってやつですね。
私は症状とSpO₂と、発症状況などから検査はせずに経過観察をすることが多いです。病院と患者層によりますが、大体経過観察になると思います。
ただ、結構研修医の先生は、上級医にコンサルトするため?に検査していることが多いなと思います。
血液ガスとってくれたりします。
もちろん、検査するのがだめ、なんてことはありません。
過呼吸の鑑別診断だけあげると、ACS、気胸、肺塞栓、甲状腺機能亢進、代謝性アシドーシス、敗血症など恐ろしい疾患・症候がラインナップされるかと思います。
有名どころではギランバレーがありますね。
なので、検査はどの疾患を除外するためにしたのかを必ず聞いています。
ありがちなのが、
「血液ガスをとったら、呼吸性アルカローシスでした。」
という感じで、なんにもマネージメント変わらないじゃん。みたいな。
そりゃ過呼吸だからアルカローシスでしょうよ。
じゃあ、その検査いる?って、老害と思われそうなことも言っちゃいます。。
血液ガスを見るのは、実は糖尿病性ケトアシドーシスがメインで高血糖を除外するためだったり、代謝性アシドーシスがメインであって、その代償に呼吸数が増えているのを除外した、とそういう発想が大事だと思います。
あとはAaDO2みてPEぽさがないかどうかとか。
ちなみに心因性の過換気症候群の血液ガスにおいて、動脈血液ガスのそれぞれの項目の中央値は、pH 7.47, PCO₂ 28.91,PO₂ 97.41, bicarbonate 22.2 という報告がありますので、乖離がある場合には少し注意かもしれません。
ともすれば、過換気セット、みたいな感じで、検査をするために検査をしているみたいなことをよくみます。
マネジメントが変わらないとしても、頭を回転させなきゃと思います。
研修医の脳がとろけないように、どの検査でどの疾患を否定しているのかは、常に意識させてあげなきゃいけないな、この前思いました。
個人的には、急性発症で、胸痛とかなくて、発症から30分くらいで改善傾向にあって、若年(おおむね40歳以下)で、徐脈や過度の頻脈、血圧低下がなくて、低酸素血症もないなら、検査せずに一旦、個室に移動。本人の希望あれば、付き添いのかたに見守ってもらいます(たまに、付き添いが親とか恋人で、その方とけんかして発症した過呼吸の方とかいるので、その場合には、別室でまってもらうこともあります。)
でも上記でも初回イベントなら血液ガスはとるかもしれません。
あと低酸素を伴わない興奮状態の患者もわりと見守ることが多い気がします。
※UpToDate®では過換気症候群の症状に胸痛が含まれています。
みんなどうしてるんでしょ。
UpToDate®みたら、治療にロラゼパム使うとか書いてるけど、そんなにマネジメントは載ってないし、過呼吸を熱く語る人もいないし、みんなそんなに困ってないし、て感じですよね。
一回だけ過換気と思ったら肺塞栓の人がいて、そこからピルを飲んでいるかどうかは女性みんなに聞いています。
じゃあ飲んでいると言われたときに、マネジメントを変えているかというと、そうでもないです。。
あと、過換気の方の採血で偶発的にみつかった低P血症でコンサルトがきたことがありました。
何か鑑別ありますか?
ないです!(たぶん!!!ないですよね?)
呼吸性アルカローシスはATP生成などの不思議な力で細胞内シフトを起こして一過性に低P血症になるので、別に介入不要です。
まあ、ほとんどの場合大丈夫ですけど、やっぱり落とし穴がある病態は意識してやらなきゃいけないですね。
すくなくとも過換気やしびれが改善していないのに帰宅、とするのはやめといた方がいいかな、とは思っています。
アルコール飲みすぎの急性アルコール障害と思っている意識障害とかも注意ですよねー。
とにもかくにも、脊髄反射で診療しないように心がけたいです。なるべく。
ではまた。
結論:エヴァのカヲル君みたいな、口づけペーパーバッグは禁忌です。














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