このブログ内を検索

ラベル

2021/07/29

【適宜更新】6錠分3で処方している対症療法薬剤シリーズ

スミヨシです。


薬の処方、抗菌薬は割と計算したり、きっちりしていることが多いですが、エビデンスの外にある、いわゆる対症療法の時に使用する薬の処方って、意外とバラバラになってしまっていることがあります。

そんな対症療法の薬で、わたしが6錠分3で使っているものを羅列していきます。

先に言いますが、全部が全部科学的根拠があるわけではありません!


適宜更新します。

中にはデータなどなく、耳学問で使用しているものもあります。

あくまでもメモ用ですし、体格や症状や患者によって考慮されるべきですので、一般化はできません。

なので、くれぐれも、鵜呑みにしてマネしないように!


デキストロメトルファン(メジコン®)

使用の場合は、30mg×3回で使用しています。

高齢者であれば副作用を気にして減らすこともあります。


L-カルボシステイン(ムコダイン®)

ムコダイン250mg製剤にしか出会ったことないですので、ここに載せています。

添付文書上、1回500mg1日3回(適宜増減可能)で使用することになっております。

追記:福知山にきて初めてムコダイン500mgに出会いました。。


トラネキサム酸カプセル

咽頭痛に対して使う時に1500mg/dayで使用しています。

カロナールでもよいかと思いますが、解熱作用もなく、ほかの部位の痛みには効かないけれども、咽頭痛には効くのがスペクトラムの狭い抗菌薬を使用しているのに似た感覚があって好きです。

添付文書上は、750-2000mgを1日3-4回に分割投与、となっております。


ミヤBM®

整腸剤なので劇的な効果は望めないですが、副作用も少ないので、使用するならちゃんと投与しようと思って6錠分3にしてます。体格によりけりです

ミヤBMがない病院なら、ラックビー®錠とかでしょうがその際もなるべく6錠分3で処方してます。ラックビー®散は添付文書上3g/日になっているし、開けるの面倒なので、3包分3で投与してます。



大建中湯

漢方も投与量増やした方がいいものがあって、大建中湯もこのシリーズかと思っております。ただ、ICUの人などでなければ3包/日で投与することが多いです。



2021/07/26

道の駅 但馬楽座やぶ牧場の牛炙りとろ卵丼

スミヨシです。

みなさん、外食はしていますか?
僕は感染症科に属してましたし職業柄行きづらいのと、奥さんの料理がすこぶるいい感じなので、めっきり外食が減ってしまいました。
かつてはエンゲル係数に全てをかけていた私です。
そして、一時このブログをグルメブログにしようという迷走っぷりを発揮していた私です。いい加減真面目な医学ばかりではなく、本当にただの趣味のG行為丸出しブログを書かないとやってらんねーちゃん。

ワクチンも打ったし誰もいないところなら、外食もありかななんて思い、但馬の道の駅に行ってきました。但馬牛の但馬です。


ちなみにここです。
赤い矢印が今回の目的地、養父市の但馬楽座で、青いところが福知山です。なんもないです。
どこまでが関西かの定義は知りませんが、みんな関西弁だったので、たぶん関西です。













で、ここでは牛炙りとろ卵丼、要するにローストビーフ丼をいただきました。
これ以外食べる人は頭おかしいです。




1100円!!
敷き詰められたローストビーフの中に、玉ねぎやパプリカなどの刻み野菜が楽しい食感を生み出すガーリックライスが隠れています。

味は、まあ、さすがは但馬牛なので、ローストビーフ丼としてはおいしいと思います!!

ただ、ぶっちゃけ、ローストビーフではなくてそのまま焼いて同じ値段で、但馬牛丼として売った方がおいしいのでは、なんて思いました。

ただそうすると、競合相手がすき屋とかになってしまって、こういう観光地でもないような道の駅のメニューとしては厳しいから、ローストビーフ丼にして少し高い値段設定にしたのかな、なんて思いを馳せました。

なんだかんだおいしいのは確かなので、万が一この辺を通った際にはぜひ寄ってみてください。
ほんとうに近くに何もないので、私くらい暇じゃなければ、これだけ食べにここまで来るのはコスパ最悪だと思います!!!
連休でしたが本当にだれもいませんでした!なおかつ、この店は現在観光客もめっぽう減った影響で、土日しかやってないです!!ほんとにいくなら電話確認必須です!!!

ではまた。

評価
味 ☆☆
何もない度 ☆☆☆☆
総合点 7000点



結論:わざわざ牛肉をローストビーフにするやつは全員つらい過去があるに違いないらしい。





2021/07/21

テルミサルタンがCovid-19の炎症を抑制するかも、について

スミヨシです。

日経メディカルで、「テルミサルタンがCOVID-19入院患者の炎症を抑制する可能性」という見出しの記事が出ていました。

記事内容としては、合併症や死亡リスクを減らすとの結論。
ハードアウトカム改善であれば相当期待できるので元論文を読んでみました。

Telmisartan for treatment of Covid-19 patients: An open multicenter randomized clinical trial

EClinicalMedicine. 2021 Jun 18;37:100962


デザイン:
アルゼンチンの他施設、オープンラベルのRCT

参加者:
18歳以上のCovid-19で発症から4日以内で入院した患者
最終的に158人
除外は、無作為化前にICU入室した患者、妊婦、授乳婦、無作為前から4日以上前の有症状、ARBアレルギー、sBP<100、K>5.5、ASTやALTが正常上限3倍以上Cre>3、すでにARB/ACEi投与

標準治療80人vs標準治療+テルミサルタン1回80mg 1日2回投与群 78人で比較

Primary outcomes
day5、day8でのCRP(当初はday8とday15のつもりだが15日以内の退院が多かったため)
Secondary outcomes
無作為化から15日、30日時点でのICU入院、人工呼吸器装着、死亡率、酸素投与率
退院までの日数
day5、day8でのLDH

結果
Primary outcomes
テルミサルタン群がCRPが低い

標準vsテルミサルタン群のCRP
ベースライン:5.53±6.19 vs 9.04±7.69
day5:6.06±6.95 vs 3.83±5.08
day8: 6.30±8.19 vs 2.37±3.47

Secondary outcomes
テルミサルタン群で退院までの日数↓死亡率↓ ICU滞在日数↓

退院日:
標準治療中央値 15日
テルミサルタン群 中央値 9日

day15での死亡率
標準vsテルミサルタン群:14.08%vs4.29%
day30での死亡率
標準vsテルミサルタン群:22.54%vs4.29%

ICU滞在率
15日と30日で結果同じ。
標準vsテルミサルタン群:18.75%vs7.69%

⇀まとめると、テルミサルタン群がより早くCRPを下げ、死亡率を下げる可能性がある。


私見
オープンラベル、N数の少なさがあるので、速やかに臨床には使えないとは思う。
主要アウトカムはおいておいて、ハードアウトカムである死亡率の低下は、今後のデータ蓄積によっては、使用価値を上げるかもしれない
ただし、そもそもアルゼンチンのCovid-19の死亡者数・死亡率が高い。
そして、標準治療の内容が不明。文献から読み取れるのはデキサメサゾンがおおよそ50%、ヘパリンがおよそ70%強に投与されている。レムデシビルやファビピラビルは不明。

以上からは、テルミサルタンがCovid-19に対してよいことを行う可能性はあるが、そもそも日本の標準治療を行った上で死亡率の改善があるか、上乗せがあるか、など不明。

と思います!!
結局いつもの、今後のデータ蓄積に期待、ってやつですね。。
個人的には、Covid-19で入院してきた患者がARBやACEiを服用していたときには継続していますが、それ以外で新規に出すことは今のところは無いかと思います。
抗体カクテルも適応通りましたし。

あ、あともし、偉い人がほめてたら、そっちに従ってください。。。
すみません。。。
ではまた。。。。


参考:アルゼンチンと日本の人口とCovid-19感染者数比較(グーグル2021/7/21検索より)

アルゼンチン
人口 45百万人
感染者数478万
死亡者数 10.2万

日本
人口 126百万人
感染者数 84.8万
死亡者数 1.5万



2021/07/19

輸血中のカリウム濃度は?

スミヨシです。

カンファレンスで輸血で高カリウムになった患者の話になりました。
昔、宮古島で勤務していた際に、離島は輸血の数も少なく、それなりに長く保存しなければならないために、カリウム濃度には気をつけなければいけない、という話がありました。

実際に輸血中のカリウム濃度がどうか、調べました。



輸血の保存日数とカリウム濃度


輸血の保存日数とカリウム濃度






多分、手術をしていたり、救急をしていたりする病院なら、輸血の保存日数がそんなに長くない(すぐ使う環境だから、長く保存されない)でしょうから、カリウム含有量自体はそんなに問題ないかと思います。
ただ、濃度はそれなりにありそうなので、急速投与をしなければいけなかったり、大量輸血をしなければいけない場合は注意、といったところでしょうか。

まあ、島でも天候が悪くならなければ、1-2営業日で輸血取り寄せとかできるので、そこまで臨床的に困ることもないかもしれません。
まあ、個人的には、奄美群島や沖縄以南で輸血する場合には、保存日数を確認しておくようにしてます。

ではまた!


結論:所詮3か月しか働いていないのに、かつて宮古島で働いていたようにいつもふるまうがのは、美容外科の医師が経歴に初期研修のローテ先を書いちゃうのと本質的に同じ。





2021/07/18

福知山で内科プログラムはおすすめか聞かれるので。。

スミヨシです。


時期が時期だけに、学生や初期研修の見学が多いです。

で、僕おしゃべりなので、その人たちと話す機会が多いのです。

そんなときに、ここでの研修はどうか、とか聞かれるんですけどどうしたらいいんすかね。

他からも、実際福知山行って、いい病院だったか聞かれます。


というのも、私、一応1年と決めて、もとの病院の内科プログラムの地域医療で来ているので、一生懸命勧誘しても、来年いないんですよね。

で、なんなら、福知山はとても良い病院だとは思っているんですけど、3年間のプログラムで来るには引っ越しとかの覚悟も必要ですし、ぶっちゃけ忙しいし、普通にやってれば勉強時間と家庭の両立が難しい環境ではあるのは間違いないです。


個人的にはこういう地域の砦の病院は若手のうちにくるのは賛成で、そのうえで、他の医局や病院に所属しつつ、応援やプログラムで1年とかでくるのが一番コスパいいなあ、なんて思います。

あんまりこの観点で勧誘している地域病院少ないですよね。内科医確保に逆風の令和ではこの観点での勧誘は有効だと思ってますがどうなんでしょ。


とか考えてみても、勧誘の内容は契約内容に含まれていないので好きにしたらいいなとは思っていますが、よその内科の若手とかはどうしてるんですかね。


まあ、そういうわけで、3年目以降、福知山市で内科したい人は、大学とか、京都市立病院とかに所属しつつ、プログラムで来るのがもっともよいと思います!!

これは所属には関係ない私の意見なのであしからず!!


おやすみんみんぜみ!!!!

2021/07/12

吃逆(しゃっくり)の鑑別と対応

スミヨシです。
救急外来のふりかえりで、吃逆が主訴の患者がきたときの対応をどうするかという話題になりました。
そういや自分も研修医1年目のとき、救急の先生に一回は勉強したほうがいい、といわれてまとめて以来、あまり触れてこなかったので、あらためて勉強しました。
UpToDate®か、マイナーエマージェンシーによくまとまっています。

私のEvernoteには、難治性吃逆は、NMOと、多発性硬化症と、ワレンベルグと、横隔膜下腫瘍、と書かれていますが、いったい何から引用したのかわかりません。。

吃逆

いわゆる「しゃっくり」
基本的にはself limitedな病態、というか、健常者がこれ単独を主訴に来院することは少ないか。。

吃逆の分類

持続時間で分類
48h以内か、1か月以内か、それ以上続くか。

・48h-1か月つづく→持続性
・1か月以上続く→難治性


短期間の吃逆

病因

胃膨満が多い。食べすぎや炭酸飲料、アルコール、空気嚥下症やトウガラシ、寒冷刺激など。

治療

非薬物治療を行う。
図はUpToDate®より。
息止めやバルサルバ法、砂糖を飲み込む、アンモニアを吸う、レモンをかむ、など。
(J Hist Neurosci. 2015;24(2):123-36. )


短時間の吃逆の鑑別と対応








持続性、難治性の吃逆

病因

中枢神経系、胃や食道疾患や術後などの迷走神経、横隔神経刺激、薬物誘発性、代謝性、心因性など
図はUpToDate®より

難治性吃逆の鑑別と対応






治療

バクロフェン 1回5-10mg 1日3回
ガバペン 1回300mg 1日3回
クロルプロマジン1回25mg 1日3回
その他、メトクロプラミド、ドンペリドン、ニフェジピンなど
芍薬甘草湯や、柿蒂湯(※)も。
(日東医誌;2018;69(2).161-7)
※していとう。かきのへた。

おまけ

hiccawayという、しゃっくりをとめるためのストローがあり、多分有効。

(JAMA Netw Open. 2021;4(6):e2113933.)




hiccaway













全体の参考:
Systemic review: the pathogenesis and pharmacological treatment of hiccups:Aliment Pharmacol Ther.2015;42(9):1037-50
UpToDate®
マイナーエマージェンシー 第3版


正直外来にくる患者は持続性の方が多いです。
あと、持続性の人なら、すぐ薬剤、とするかは症状次第と思います。

個人的には寝ているときに出ていれば器質的疾患で、出なければ心因性か、なんて思っていますが、あまりそのあたりのデータはなさそうでした。
また、昔は柿蒂湯(していとう、かきのへた)を使っていましたが、取り扱っていない病院も多く、薬局で買ってもらうにも夜中に開いていないことも多いです。
今はバクロフェンを使用することが多いです。

あと、抗がん剤使用やデカドロン使用者、ペースメーカー留置者ってのが有名かと思いますので覚えておくとよいかと思います。

昔、学生のときに、ドクターGでしゃっくりを扱っている回があって個人的には好きでしたが、今見ると突拍子もないアプローチをしてました。
ドクターGって今もやってるんですかね。一回くらい出てみたかったですね。

ではまた。


結論:しゃっくりをひゃっくりと言う奴は大田舎者。

2021/07/07

【症例】入院のときだけ、ビリルビン上昇している40歳女性

スミヨシです。

福知山市にきて、久々に総合内科やってます。

地域の砦の病院なので、普通に忙しくて笑えますが、生きてます!!


カンファが多くて楽しいです。

で、プレゼンされた患者さんの採血データをみていて、昔似たような症例があったなあ、なんて思い出したので調べてみました。


※症例は実際の症例を参考にデータや背景変更してます。

-----------------------------------------------------

40歳女性 腎盂腎炎で入院。

ここ7年で3回目の入院(いずれも腎盂腎炎)。

入院時、T-bil 2.5mg/dl D-bil 0.3mg/dlがある。いずれの入院時も、入院時は間接ビリルビン有意の総ビリルビン上昇があり、退院時には改善している。AST/ALT/γGTP上昇はなし。LDHは軽度上昇。

前回入院時に、MRCPや腹部エコーを施行されているが、解剖学的異常などは指摘できなかった。


退院後外来フォローでは、T-bil、D-bilともに正常


この患者さんへの説明は?

-----------------------------------------------------

まあ、ここからは私の妄想なのです。。

この方、入院時には間接ビリルビン上昇してるけど、入院して解熱すると自然に改善するんですよね。

ショックリバーにしても、肝逸脱酵素上昇はないし。。

精査でもこれといったものは無し。

入院のときには、それなりにぐったりしていて、食事もとれない、ということがわかりました。

もしかしてこの疾患ではないかと思っています。




Gilbert症候群

ジルベール症候群。

体質性黄疸が、Dubin-Johnson、Rotor、Crigler-Najjar、そしてGilbert症候群

そのうち、関節ビリルビンが主に上昇するのがCrigler-NajjarとGilbert症候群

国試のとき勉強して、どれひとつ読めなかった気がします。。


UpToDate®では、有病率4-16%とのこと。

常染色体劣性。UGT1A1遺伝子が関与している。


誘因

ジルベール症候群の方は、症状に個人差があり、平時はビリルビン正常、誘因があって、上昇する方が多い。

誘因因子は以下の通り。


・絶食

・溶血

・発熱性疾患の併存

・身体運動

・ストレス

・月経

(Euro J of Pediatrics.2012;171.11-5)


症状

基本的には無症状

ただし、断続的な黄疸や、倦怠感、腹部不快感など起こす症例もあり。

また、胆石症リスク因子である。


注意薬物

一部薬物で副作用発生率増加やBil上昇を惹起する可能性あり。

イリノテカン、トルブタミド、アタザナビル、アセトアミノフェンなど。


代謝物のグルクロン酸抱合が減少するため、イリノテカンによる下痢や好中球減少の発生率が増加する可能性あり。

(J Clin Invest.1998;;101(4):847-54. )

アセトアミノフェンなどでも理論上、排泄減少から毒性増加が起こりうるが、臨床的意義は不明。


診断

明確な診断基準は無し。

明らかな肝疾患や溶血のない軽度の間接ビリルビン上昇で本疾患を疑う。

UpToDate®では、以下を挙げている。

・反復的なビリルビン上昇

・CBC、血液塗抹、網赤血球正常

・AST、ALP正常


遺伝子検査でも診断可能かもしれない。


治療

原則不要


診断に際して器質的疾患をどれだけ疑うか、という話にはなるかと思います。

ケースレポートでは肝生検されている症例が散見されましたが、必要かは不明ですね。。

UpToDate®のPatient educationが簡潔にまとまっていて、そのまま患者説明に用いることができそうなので、それを使用すればいいと思います。


患者の予後は変わらない可能性はありますが、心配がいらない可能性が高い、という説明のために、知っておくといつか役立つかもしれません。

ではまた。


結論:増えていく空のビール瓶!比例して上がるビリルビン!で韻が踏める。